新シリーズ?

カルテ
10 /18 2010
ミニマム手術シリーズ
昨日のお話。


飼い主さま:「せんせー、うちのパンダマウスに腫瘍ができてしまいました。   
       近所の先生に聞いたら、専門じゃないからって…」

わたし:「そうですかー。残念ながら、私も『パンダマウスの専門』では
     ないのです…。とりあえず診せていただけますか?」
    「ちっちゃくてカワイイですねぇ~」

pandamause1.jpg

体重測定:22グラム。

わたし:「ああ~、おっきな腫瘍ですね…。高齢ですね…。
     うーん、うーん。
     でも、取りたいですか?」

飼い主様:「出来ることなら…」

私:「出来ないこともないとは思いますが、それにはリスクを伴いますよ…」

飼い主様:「判っていますが、お願いしたいのです」

私:「そこまで、というのなら、頑張ります」

麻酔をかけてよく見ると…。

デカッ
pandamause2.jpg

小学校の時、短縮授業という短い時間の授業がありましたが、
今回はさすがに、「短縮手術」を行わなければ、麻酔でアウトになりそうです。

しかも、安易に出血させると死んでしまいます。
体重22gのマウスの血液量は約1.8ml
その半分の0.9mlを失うと即死します。
一般に安全な出血量は体重の1%。
この子では0.2ml、つまり4滴!

ではでは。

お断り…。
手術中は真剣過ぎて、写真を撮る余裕も全くなく(汗)。

麻酔覚醒後の記念写真。
pandamause3.jpg
で、この腫瘍、5グラムありました…。体重の約4分の1。
元気に無事生還。
遠くから来ていただいた甲斐があり、私もよかったなぁ~と。

本日退院予定です♪

コメント

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Re: 新シリーズ?

わ~ん(涙)  映像だけでも涙が・・・ああ、良かった~

     お疲れ様ですm(_ _)m   

センセ、本当にお疲れさまネ(^o^)/
大福より小さいんだよねぇ。 なんだか泣けてくるわ (T_T)センセ_何かゴメンm(_ _)
あと_ いつもアリガト(≧ω≦)

Re: 新シリーズ?

大抵諦めてしまう小動物の手術・・
これには本当に感動しました:;
すごすぎです・・・

Re: 新シリーズ?

もう、本当に尊敬します。
すごすぎます!

Re: 新シリーズ?

にじゅーにぐらむーーー!?!?

こんな小さな体に、こんな大きな腫瘍、
一体どれくらいの期間でできちゃったのでしょうか。
オペ成功で、ホントよかったです。


それにしてもマウスちゃん、かわいい!

Re: 新シリーズ?

本当に良かったであります&先生お疲れ様であります!

昔、文鳥が怪我したときに「体重15gだから一滴血が出たら人間で何リットルも出たのと一緒で大変なことなんだよ!」と小鳥の病院の先生が説明してくれたのを思い出しました。
あと、これは人間向けのお医者さんに聞いたけど「出血量が少なく手術できるのは腕が良いんだよ!」だって。
やっぱり先生はスゴイであります!

パンダマウス殿・・腫瘍も治って長生きしてもらいたいですな。

Re: 新シリーズ?

皆さま

沢山のコメントありがとうございます。
えっと、お褒めの言葉をいただいて
こういうのも何ですが(笑)。

今回の場合、私の技術が非常に優れてたのではなく、
こんな小さな動物に、しかも大きな腫瘍ができて、
それでもなお、どうにかしたいとリスクある手術を
英断された飼い主様が素晴らしいのです。

もし、同じような小さなマウスを飼っていたら、
皆さまはどうしますか。
近所に診れる病院が無い。麻酔リスクがある。
手術で取りきれる保証もない。
自分の決断で殺してしまうかもしれない……。
マイナス要因を考えればいくらでも出てくる……。
さてさて…

センセ、返信イランからネ♪
う~む......確かに、親御様の決意! 英断!
素晴らしい。
母もね、ベル大福の事、センセに委ねてる。 プレッシャーかけるだの何だのではなく_ 田向先生で駄目(言葉のセレクト、アカンな 涙)ならば、母は、納得です。
☆ コノコ、超超カワイイ♪♪♪♪♪♪ 親御さまも、頑張って下さいましね。

Re: 新シリーズ?

5グラムの肉塊の中に
さて、血液は何滴含まれたのでしょう?
やはり、レーザー・メスが活躍するんでしょうね?

Re: 新シリーズ?

本物の獣医がここにいる

田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
カメやウサギからピットブルまで、外科も内科、眼科も歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。