ダイビングカメさん

カルテ
03 /02 2010
カメは基本的に水平方向もしくは
水中を移動するために進化している動物ですので、
人間のもとで飼育されるとその
状況は幾分か変わってきます。

たとえば、ベランダでカメさんを飼っていて、
水槽から逃げ出し、カメさんはいつものように
水平移動したのち、ベランダの手すりをくぐってしまった場合、
そこにあるのは、空中散歩です。
気付いたころには、地面へ真っ逆さま。
カメさんは落ちているとも気付かずに。

そして、待っているのは、
骨折です。そう、甲羅が割れてしまうのです。
年間に数例はこのダイビングカメさんが来院します。
kamekega1.jpg
どうでしょう。内臓が露出するほどの大ケガです。
危機的状況。カメさんエマージェンシーです。
適切な処置を迅速に遂行しなければなりません。

酸素吸入を行い、抗ショック剤、抗背物質の全身投与など行えることを駆使します。
割れた甲羅には滅菌ガーゼを施し、サランラップを巻いて乾燥から臓器を守ります。
緊急状態から脱するまでは、水の中に入れられませんので、
点滴で水分を補います。
kamekoura8.jpg

状態が安定したら、特殊な樹脂で甲羅をつなぎ合わせ水が入らないようにします。
kamekoura9.jpg

なんとか山を越え、水中生活を送ることができました。
救急救命は時間と適切な処置が重要でこれはカメさんも同じことです。
kamekoura10.jpg





コメント

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先生....
あまりの痛々しい感じ......でもやっぱり、さすが!!先生♪
先生の患者さんの陸雄さんを知り_ 我が娘のカエルと同じ位、亀さんも可愛い♪と感じる今日この頃ですた。
この子の回復を祈っております。この子の親御さま_田向先生に出会われて、ヨカッタですたい♪
私信: 大福、呆れる程寝たきりです。目覚めましたら、健診お願い致します。

Re: ダイビングカメさん

あまりに痛そうな写真であります!
今まで先生のブログを拝見した中で、クラクラしそうに一番痛そうに見えるであります。
もともと患者さんのカメ殿だったのですか?
もし違ったら、飼い主さんの大事なカメ殿が大怪我!どうしよう!!から始まって先生に行き着くまでのドキドキを想像すると本当に元気になって良かったでありますな。

Re: ダイビングカメさん

v-356ビックリして固まってしまいました。
痛かったでしょうね。
カメさんの甲羅は 固定をしておけばくっついちゃう場合もあるのでしょうか??でもそうなると水中生活は無理だからだめですね。

白い樹脂は歯医者さんで型を取るときのアレみたいです。カポってはずれるヤツです。

ベランダで遊ばせるのも注意が必要ですね。落ちてくるカメさんがいたら キャッチしてあげたい・・・・・・。

無事でなによりでしたv-354

Re: ダイビングカメさん

自分のカメではないのに「先生ありがとう」と言いたいです。

Re: ダイビングカメさん

本当ですね。
田向先生ありがとうございます。

Re: ダイビングカメさん

うちの亀さんはケージのガラスこじあけて落ちたことがあります。先住亀がおとなしい性格で高所恐怖症ぎみだったので油断して鍵かけてなかったのです。幸いすぐになにごともなかったかのように歩きだしましたが。
飼ってはじめてわかったこと。亀さんは びっくりするくらい活動的で、しかもすばやく動く。うさぎが寝なくてもきっと負けないくらい。
治って本当によかった。ありがとうございます。

Re: ダイビングカメさん

久々のコメントです。
2月に体調崩されたようですが、今はもう大丈夫ですか??

このカメさん、人間でいう開放骨折。にあたるのでしょうか?
でも骨に相当する甲羅が外側だしぃ・・・
いずれにしても、救急救命→ICUものです。
今現在順調に回復してきていますか?

カメさん、大手術をよく頑張りましたね。
先生も大変だったでしょう。
お疲れ様でした。

Re: ダイビングカメさん

皆様、
たくさんのコメントありがとうございます。

結局ですね、カメとは言え、飼い主がいて、
助けたい、と思われた場合、私たち獣医師は
なんとか助けたいと思うわけです。
動物を飼っていない人からすれば、
ただのカメといわれてしまいそうですが。
自己満足といえばそれまでですが、

人間生きていること自体自己満足みたいなものですので、
これからも、自己満足に向けて頑張っていきますよ!

田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
カメやウサギからピットブルまで、外科も内科、眼科も歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。