ツワモノ!

動物
11 /10 2014
ご存じの通り、私はいろいろな動物を診療しております。

ワニガメや大蛇などの危険な動物から、
ヒツジやブタと言った家畜まで、
自分の手に負える範囲では可能な限り対応しています。
そして、そのほとんどの動物の外科手術を行っています。

そんな中で、実は、もっとも?というか、
少なくともパッと思い浮かべる中で、
麻酔をかけるのがとても嫌な(できればかけたくない)動物がいます。

何かと申しますと、犬!です。
そして、どんな犬といいますと、



bulldog.jpg
そう、「ブルドッグ」です。

ブルドッグは数ある犬の仲間でも、
私に限らず、獣医師なら
「最も麻酔をかけるのを躊躇する犬」のNo.1に挙げられます。

なぜなら、「麻酔が安定しない」「麻酔中に呼吸が止まりやすい」「麻酔後に呼吸が止まりやすい」
のです。

ブルドッグのような「鼻潰れ型」の犬を「短頭種(たんとうしゅ)」と分類するのですが、
この短頭種は以下のような症状をもっていることが多いことが分っています。

・外鼻孔の狭窄(鼻の穴が小さい)
・扁桃の拡張(扁桃腺が大きいので呼吸が難しい)
・軟口蓋の過長(のどちんこが長くて呼吸困難になりやすい)
・喉頭小嚢の外反(気道が狭い)
・声門裂の狭窄(同じく気道が狭い)
・喉頭・気管の虚脱(気管などが弱い)

というデメリットと挙げるといろいろあって、
ともあれ、獣医泣かせであるのは間違いありません。

来院したこのブルちゃんは去勢手術の依頼でしたが、
手術の1週間前から私は、「ドキドキ」しておりました。
よって、ブルドッグは私にとって「ツワモノ」なのです!

田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
カメやウサギからピットブルまで、外科も内科、眼科も歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。