本の話

未分類
06 /15 2013
まるで、上品な和菓子のような包み、
いったい何だと思いますか?
oldbook.jpg
神田神保町に出かけました。
神保町と言えば、言わずと知れた世界でも有数の古本街。
学生時代は、バックパックを背負ってよく通ったものでした。

お気に入りの場所に違いないのですが、
開業して以来、まとまった時間もとれなく、
なかなか行けませんでした。
というより、行く必要性をあまり感じなくなりつつあったので、
足が遠のいたのだと思います。

それには訳があり、10年ほど前から、急速にネットによる情報収集が
簡便となり、アマゾンでポチッと押すだけで、
当日翌日には品物が到着するという時代への変遷があります。

ネットの情報収集に慣れてしまっていると、なんだか世の中のことを
全て把握してしまっているような錯覚に陥っていたのですが、
今回、10年ぶりこの街を歩いた時、
自分の知っている、デジタル検索できる情報はほんとに一握りであることを実感し、
あらためて、自分の足で古書を探すアナログの奥深さや楽しさ、
古書に秘められる情報の膨大さを思い知ったわけです。

で、そこで出会った本。
『七つの短い小説』開高健(昭和44年初版)
その古書店では、丁寧に綺麗な包装紙に包んでくれるところが奥ゆかしい。

oldbook2.jpg
もう、40年以上前の本です。
この外箱、小口の色、洒落た粋なデザイン、
どれをとっても、量産されすぐに読み捨てられたりする現代の本や
デジタル書籍にはない、これから100年経っても存在感を失わない本。
今は、こういった類の本は制作に経費がかかるため、
あまり見かけません。
作者が死んでも「紙の本」として存在し生き続けることは作家冥利に尽きると思うのです。

いい本とは出会いです。
その昔、寺山修司が「書を捨てよ、町へ出よう」と言いましたが、
現代であれば、「デジタルを捨てよ、いい書に出会おう」と言ったところでしょうか…。





スポンサーサイト

田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
カメやウサギからピットブルまで、外科も内科、眼科も歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。