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フェレットの副腎腫瘍

カルテ
08 /25 2009
久々?ですかね。
マニアック手術シリーズ。

本日はフェレットさんです。
しかし、フェレットさんはかなり市民権を得ていますので、
決してマニアックな動物ではないですよね。
いまや立派な伴侶動物になっています。

フェレットの副腎腫瘍は、4歳以降によく発生します。
主症状は、「毛が抜ける」です。

ヘアレスドッグっていますし、スキニーギニアピッグという
毛のないモルモットもいます。
しかし、ヘアレスフェレットはいませんので、この子は病気なのです。

抜けるだけであればいいのですが、
貧血や転移、様々な病気を誘発します。
ですので、手術やお薬で対応します。

副腎は、身体の機能を司っている重要な器官ですので、
安易な対応は死に結びつきますので、
専門的な知識のある獣医師に診断、治療を任せましょう。

ということで。
全身の脱毛です。
ferretad1.jpg

たった飴玉くらいの腫瘍ですが、
副腎の周りには、血管が豊富なのでちょっとした手術より
かなり難しい系の手術です。
ferretad2.jpg

無事摘出。
お腹は糸目をガジガジ咬まないように、
皮膚の中で縫いました。
ferretad3.jpg
1か月もすれば、毛がモサモサ生えてくるに違いありません。


田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
ウサギやカメから犬猫まで、外科も内科、歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。