大ケガ!

カルテ
06 /29 2009
飼い主様:「せんせえ~、大変です。
       田舎のペンションに泊まって遊んでいたら、
       そこにいた番犬の紀州犬に背中喰いつかれて、
       ぶら~ん、ぶら下がっちゃいました!!
       私、死にもの狂いで、その状況から取り上げたのですが・・・・・・
       こんな有様(涙)。」

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私:「あら~、ばっくりえぐれてますね。
   でも、脊椎やられなくてよかったですね。
   脊椎やられたら、即死ですよ。
   それにしても、不幸中の幸いとは言え、酷い状況ですね。
   噛んだワンちゃんの飼い主には説明したのですか?」

飼い主:「はい、もちろん言いました。でも、クマやイノシシを追っ払う
      重要な番犬だから、って言われちゃいました。」

私:「そうですかぁ。クマさんとプードルちゃんじゃ、だいぶ違いますけどねぇ。
   いずれにしても、早くこの傷を治してあげましょう。
   麻酔して皮膚の形成が必要ですよ。」

全身麻酔を施して、欠損した皮膚を寄せて、
穴をふさぎました。
2週間後には抜糸します。


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痛々しいですが、いまは元気に走りまわっています。
毛が生えれば、傷口も見えなくなりますので、
それまでの辛抱になります。

マニアック手術実況解説♪

カルテ
06 /26 2009
皆様おまちかね(?)。
マニアック手術シリーズ。

一応、何度も言いますが、
こんな手術ばっかりやっている訳ではありません。
本業もちゃんとやっています。ご安心を。


カエルさんの「膀胱結石摘出術」です。
この石は間違って飲んでしまったわけではなく、
体の中に出来てしまった石です。
人間でいう「尿管結石」や「腎結石」の仲間です。

お腹が固い、とのことで来院。
触診をしたところ、確かに固い。
カエルの種類からも、膀胱結石で間違いないと診断。
手術へ。


自作の麻酔マスクで麻酔をかけます。ZZZ♪
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皮膚と腹筋を切ります(血管切らないように注意)。
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膀胱を切って、中に入っている石を取り出します(石の顔だした、もうすぐとれそう♪)。
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超細い糸で切った膀胱を縫い合わせます(あとからオシッコ漏れないようにちゃんと縫って)。
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カエルさんと結石(かんなり大きいですよね!)。
これでお腹すっきり明日から元気です。
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脱走!!

王蟲
06 /22 2009
ホントにムシムシしていますね。
今日の出来事。

王蟲を長期飼育していることは、
このブログにて告白しておりましたが、
実は、この事実はこのブログをご覧になっている方
以外には秘密事となっていました。

なぜなら、このブログに訪れる皆様は、
心優しき動物好きと思いますので、
このような超特殊動物を飼育することにご理解を示してくれるに
違いないと信じているからです。

実は、この国家機密級の秘密事が、
うっかりミスでこんな風に露見するとは、
思ってもみませんでした。
自責の念に駆られずにはいられません。

今朝早く、病院の1階から、悲鳴が聞こえてきました。
「院長!カブトムシみたいな虫が逃げてますよ!!
網で捕獲しましたよ!!」

私:「え、カブトムシなんて飼ってないよな・・・・。」
  「 もしや!!!!」

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私(心の中で):「あわわわわ・・・・。そ、そんなに乱暴に扱うなよ俺の宝物・・・・・・(涙)。」



本のお話

モノ
06 /20 2009
いままでいろいろなシリーズがありましたが、
今回、また新シリーズ。
「本」です。

本を読むのが好きですので、
読んだ本を紹介してみます。

記念すべき第一回は、
当院患者さまで、ご自身でもワンちゃんねこちゃんを飼われている
作家「なりゆきわかこ」さんの絵本です。

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写真にある3冊は、わんちゃんを題材にした子供向け絵本ですが、
その素直で優しい視点は、
よくありがちで安易な動物愛護精神とはひと味もふた味も違います。
日々、動物を仕事としている私のような玄人でさえ、
思わずグッときました。
Amazonの書評も参考にしてみてください。

病院待合にも置いてありますので、
必ず読んでみてください。
絵本なのですぐに読めます。
動物好きが読んで絶対に後悔のない本です。
かなりオススメ!
(タワーレコードみたいだけど・・・。)

ハリー君

動物
06 /17 2009
ミツユビハリネズミの子どものハリー君です。

ハリネズミは一般に英語で「Hedge hog」といいます。
直訳すると「生垣のブタさん」。
生息する現地では、庭の生垣で
普通にみられるそうです。

どうみてもブタにはみえないのですが、
何でも食べてしまうからそういうのかもしれません。
こんな動物が庭先にちょこちょこっと出てきたら、
すっごい癒されるとおもうのですが。

と思ったら、神奈川や静岡の一部で、
帰化しているようです。
なんだか、ちょっとうらやましい。

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背中のコブ

カルテ
06 /15 2009
本日は久々の手術ネタです。
患者さまはモルモットさん。

患者さま:「せんせ、この子、背中におっきなコブがあります。 
       近所の病院行ったら、うちは犬猫専門だから診ないって
       言われて、ほっておいたら、こんなになっちゃいました。」

私:「では、見せてください」

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私:「ん???」
  「すみませんが、毛に覆われていてよくわからないので、
   毛を刈ってしまってもいいですか?」

飼い主さま:「いいですよ♪」

ぶい~ん♪ (バリカンの音)

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飼い主さま:「えっ・・・・・・!」
私(心の中で):「デカッ!」

私:「こりゃ、外科的に取らないと治せませんよ・・・・・・。」
飼い主様:「そうですよねぇ・・・・・・。」

ということで、手術になりました。


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はい、おしまいです。
すっきりしましたね♪
幸い病理検査の結果、悪性腫瘍ではありませんでした。
これで、モルちゃん、元通り、身軽になりますよ。

珍獣??

動物
06 /12 2009
ぼくは ひつじさんの なかまです。

なまえは まろん です。

あたまに よんほんの つのが  はえてます。

べつに あたまで 「いぇ~い ぴーすV 」

って してるわけでは ありません。

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うしろすがたも なかなか いけてるでしょ。
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マンクス・ロフタン種
Manx Loghtan sheep
イギリスのマン島で作られたヒツジの品種で、オスの頭に角が四本も生える。
絶滅の危険度が高いレアなヒツジで、英国では保護下にある。
1000年以上前のバイキングが身につけていた衣服はこのヒツジの毛とされる。

消防犬!

動物
06 /09 2009
わんちゃんはちゃんと飼い主さんを主人として認め、
自分も人間であると思っている動物なのです。
したがって、もっとも人間と親友関係になれる動物とされています。

ですので、盲導犬や聴導犬、災害救助犬、麻薬探知犬など
他の動物では絶対に出来ないことを簡単にやってのけます。

最近、ファイヤー・ドッグというわんちゃんも登場しました。
燃えない防護服に身を固め、口には散水ホース、
火や煙をも恐れず、
勇敢に火事の現場へ特攻する偉大なミッションを遂行します。

元来、動物は火を大変恐れますので、その訓練には
相当な時間と忍耐が必要です。
そのわんちゃんが我が田園調布動物病院にもお目見えです。
fire dog

・・・・・・・というのは真っ赤なウソです。
雨の日の散歩の雨対策です。
一瞬、「へぇ~。」って関心しちゃった方、ゴメンナサイ。
でも、やっぱり消防士ですよね。




もしもし♪

未分類
06 /08 2009
カメよカメさんよ~。

ではなくて、
聴診器で「もしもし」しています。

お猿さんのもしもしをしているとき
いつも思うのですが、
私なんぞが診察するよりも、
人間の小児科の先生のほうが
よっぽど得意じゃないのかな~と。
どうみても、わんちゃんねこちゃんより
人間に近いですよね。

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良薬口に苦し。

モノ
06 /07 2009
動物の病気とは言え、いろいろな病気がありますので
いろいろな薬剤を使います。
種類でいえば、日常的に100種類くらいのお薬を使います。

薬は使い方によっては、良薬にも毒にもなることは、
皆様ご存じでしょうが、
どういう訳か、写真の3種類はいつも必ずと言っていいほど悪役系と思われています。
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左から順に
「ステロイド」「抗がん剤」「全身麻酔薬」
いかがですか?この響き?

この薬物が必要な病気になった場合の使用について
一般の方は恐らく、「こわ~い、出来るだけ使いたくない」
と思うでしょう。
一方、医師だったら「こられの薬物を使わないとその病気の治療ができない」
と思うでしょう。


どういうことを意味するのかというと、
「それらに代わる薬物がない」ことを意味しているのです。
決して漢方やサプリメントでは代りには成り得ないのです。

これらの薬は怖い薬物であることには変わりありません。
しかし、「意味もなくイメージ」で「何も知らず」に「医師と十分な相談」もなく
「ステロイドはよくない」「抗がん剤は副作用が強い」
と勝手に思い込み、しかるべき判断が狂ってしまうのはよくありません。

うまく、きちんと投与すれば、苦しめずに長生きさせられるハズの動物も、
一方的な判断で使用しないと決め込み、苦しみ、短命に終わるケースをいくつも見ています。
インスタントな情報とそれを判断できない無知さは副作用よりはるかに怖いのです。

とはいっても、なんでもかんでも薬に頼るのはナンセンスです。
必要な時に必要なだけ使う、というのがお薬の基本です。
お薬について判らないときはお気軽にご相談ください。


今日は何の日?

動物
06 /06 2009
今日は6月6日です。
何の日かご存じですか?

そう、実は「かえるの日」なのです。
かえるの鳴き声「けろ(6)けろ(6)」の語呂合わせから、
1998年に日本記念日協会より認定されました。
梅雨時もあって、とってもふさわしい記念日ですね。

この子は以前に飼育していた
アマゾンツノガエルのお父さんとお母さんです。
美男美女のお似合いカップルで、
抱接(他の動物でいう交尾のこと)まではいきましたが、
「無事出産」までには至りませんでした。
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手の一部になるモノ

モノ
06 /02 2009
一般的に言って、全身麻酔や外科手術というとなにやら物々しく、
とても特殊なことをやって、
さぞかし大変であろう、と思う方がほとんどです。

その印象はやはり昨今のテレビの影響とかもあるかも
しれません。

しかし、実際の現場では、手術もまた
日常の診察と同じように、難易度の違いはあれルーチンな仕事なのです。
車のディーラーが車の販売以外に修理を行っているのと
同じようなものです。

当院でもいわゆる「手術」と名のつく仕事は、
年間に300件くらいは行います。

また治療処置の際、動物はじっとしていないことも多いため、
何かと全身麻酔が必要となります。
全身麻酔に至っては、年間500件くらいはやっています。
休診日もありますので、
ほとんど毎日1~3件くらいはやっていることになります。

手術の際には、手術道具が必要になりますが、
その道具の目的は基本的にシンプルで、切って、貼って、縫う、が9割を占めます。
切るときには、メスとハサミを使いますが、
今日はそのハサミのご紹介です。

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写真はすべて手術に使うハサミです。
いろいろな用途によって形状が違います。
同じ形状でも手になじむ、なじまない、気が合う、気が合わないがあります。

学会の手術道具の展示即売会で、
「これって、いけてそう↑」とか思って衝動買いをして、
実際に使ってみて「こりゃダメだ↓」と思うものも少なくありません。
というか、大抵は後者になります。

よって、手の一部に変化してくれるのは、
この中でも1本か2本しかありません。
人との出会いみたいなもんですね。

田向健一

動物病院の院長をやっています。
ペットの病気のことならたいていのことはこなしています。
カメやウサギからピットブルまで、外科も内科、眼科も歯科も行います。
動物、植物を含め、命あるものが大好きです。